ある女子学生の話。
彼女は、とても可愛く人気があり、真面目で成績もよく、人当たりもよく、委員長をしていた。
そんな彼女のクラスには、乱暴者とウワサされる男子生徒がいた。
まわりの生徒は、彼にはあまり近づかない。
彼女はチラリと彼をみる。彼女は彼のことがとても気になっていた。
そうなりますよね。
こんにちは、視点蝶です。
最近の芸能界は、SMAPが解散することで盛り上がってますよね。
やはりグループが、長くバランスを保ち続けるのは大変ですね。
いえいえ、今回はバランスというより構成ですかね。
何が彼らを構成してたのかと。
ところで、みなさんは芸能人に憧れたことはありませんか?
スポットライトを浴び、たくさんの人に「キャーキャー」いわれてみたいと思いませんか?
いいわよね。私も一度はそんな言葉のシャワーを浴びてみたいわ。
逆の意味で「キャーキャー」言われるのは簡単ですけどね。恐怖のほうの。
そんなわけで、今回は「魅力」のお話。
(または夏なので「怪談」のお話ともいえる)
普通の人と違う人
芸能人は、なぜ魅力的にみえるか?
まあ、簡単にいうと「普通の人と違う」から魅力的といわれますよね。
普通の人と違って、容姿がよい。
普通の人と違って、芸が達者。
普通の人と違って、性格が普通ではない。
主にこのへん。
容姿は、カッコいい、可愛い、美人、ハーフとか。
芸は、演技だったり、歌だったり、踊りだったり、お笑いだったり、トークだったり。
性格はというと、自分の意見をハッキリいったり、独特の意見をもってたり、ありえないほどハチャメチャな性格だったり、予想できないような不思議な性格だったり。
そういう普通の人にないものに対して、人は魅力を感じている。
でも、おかしいわね?
冷静に考えてみると、一般人にも「普通の人と違う人」はたくさんいる。
容姿でも、芸でも、性格でも多種多様ないろんな「普通の人と違う人」がいる。
容姿が普通と違ったり、まわりの人を気にしない自己中心的だったり、マイペースでまわりに無関心だったり、まわりと違って尖った意見をいったり、世間一般的な人の興味あることでなくマニアックなことに興味を抱いたり、普通の人は理解できないようなことを言ったり行動したり、普通の生き方(大学→会社→結婚→子育て)をしてなかったり。
だけど一般人の「普通の人と違う人」は距離をおかれたり、嫌われたりする人がたくさんいる。
どういうことかしら?
「普通の人と違う」という点はまったく同じなのに、なぜ芸能人のように好かれないのかしら?
「恐れ」と「興味」
人は基本的に「普通の人と違う人」に対して「恐れ」を抱くわ。
自分の理解できない人に対して、恐れる。
何を考えてるかわからないし、なぜそんなことをしたのかわからないし、次にどういう行動とるかわからないし、自分に危害を加えるか存在かどうかもわからない。
だから恐ろしくて、自分の身を守るために、そういう人に対し距離を置いたり、嫌ったりする。
その昔に「カミナリ」や「地震」などの自然現象を、人が怖がっていたのと同じ気持ち。
結局のところは、「芸能人」も「一般人」と同じように恐れられているのよね。
「普通の人と違う」ということは、つまり自分の理解できないものだから。
しかし恐れを抱く一方、「興味」も抱くわ。
人には好奇心があり、知らないものを知りたいと思う本能的な欲求がある。
「怖いもの見たさ」という言葉もあり、怖いと思いつつも、それを知りたいと思う。
「宇宙人」を例にするとわかりやすいわね。
もし宇宙人が地球にやって来たら、たぶんすごい怖いと思うな。
映画みたく意味もなく襲ってくるかもしれないし、何するかわからないし、地球人の理屈が通じないかもしれないし。
また、自分が今まで生きてきた世界観が壊されて、すごい怖い。
でも、逆にすごい好奇心も抱く。
宇宙人の目的や、生活や歴史、考え方などに興味津々だ。知りたい。
自分の世界観が広がることに、すごい興奮をおぼえるわね。
そういわけで、人は「普通の人と違う人」に対して、「恐れ」を抱くとともに「興味」も抱く。
ハコの中の宇宙人
とは言っても、もちろん「恐れ」が強いと「興味」は隠れてしまうわ。
知ろうとすることをやめ、ただ怖がる。
知ることより、命を守ることのほうを優先するだろうし。
そういうわけで、一般人の「普通の人と違う」人に対しては、引いてしまう。
特に日本人は「普通」が好きなので、普通じゃない人に対し極端におびえ、そういう人に対し距離おいてしまう傾向にあるわね。
しかし芸能人は違うわ。
芸能人は、特別に人によって作られた「普通の人と違う」という存在。
意図的に作られたね。
言うなれば「ハコの中の宇宙人」。
彼らはハコの中に入っている。テレビというハコに。
なんだかよくわからないけど、現実世界とは別の世界にいる存在。
別の世界の存在なのだから、宇宙人といってもいい。
ハコに入った宇宙人。
ハコに入っていることは大事。
牢屋のようにハコの中にいるので安全。危害を加えられないので「恐れ」はない。
だから楽に好奇心を、興味を出しやすいし、近づいていきやすい。
しかし芸能人が特殊なのは、近づいて知ろう知ろうとしても、決して知ることのできない点ね。
ファンは「ハコ」の中に入れないのだから。
知の欲求は満たされず、乾いたまま。それが熱狂を生んでいるところもあるのかな。
芸能人に熱狂している人は、イメージとしてはハコの中に顔をつっこみ、必死に夢中になって入ろう入ろうともがいているようなものね。フガ、フガ。
とにかく、これが同じはずの「普通の人と違う」一般人と芸能人との違い。
魅力とは何か
人は基本的に「普通の人と違う」人に対して、恐れを抱くし、興味を抱く。
そして「魅力」を感じているわ。
魅力とは辞書では「人の心をひきつけて夢中にさせる力」とある。
その正体はというと、「興味」と「恐れ」の2つがある状態、それが人が「魅力」を感じさせるのではないかと思うの。
興味だけあっても魅力とはいえないし、恐れだけあっても魅力とはいえない。
だから本当は芸能人だけでなく、一般人の「普通の人と違う人」に対しても人は魅力を感じている。
つまり、人は「普通の人と違う人」をもっと知りたいと思っている。
わたしも、もっと知りたいと思っているわ。
まとめ
「普通の人と違う」人に対し、人は「恐れ」と「興味」を抱く。
それは一般人であろうと、芸能人であろうと変わりない。
一般人の方は恐れが強いので距離をとられがちになるが、芸能人は特別に作られた環境で好かれ近づかれているだけ、という話。
まあ、極論をいえば「みんなが普通の人と違う人」ともいえるわね。
同じ人間なんていないし、人間は1人1人みんなが魅力的ともいえるし。
誰に対しても恐れを抱くし、興味も抱く。
「普通の人と違う」とみるか、「自分とは違う」とみるか。
まあとにかく「普通の人と違う人」は面白い人がけっこういるわ。
いろんな人と出会うことで新しい発見、セカイをみれるということかしら。
セカイの本質へまた一歩と。
(おまけ1)怖いものには近づくな!
とは言いつつも…
世の中にはあきらかに怖いものがあるわ。
悪い人、悪いグループ、あきらに異常そうな人、怪しい人、怪しいグループ、怪しい場所。そういう人達は、怖いと思うとともに、すごく興味のある対象にもなりうる。
ある意味、すごい魅力、「魔力」をもっているといえるわね。
そして人は好奇心で近づいたりする。
その結果、騙されたり、悲しいことに悪の道にそまったり、大きな不幸にまきこまれたり。そういうことがどうしても起こってしまう。
人に、本能的な好奇心がある以上。
特に、世の中をあまり知らない、好奇心旺盛な若い子は注意が必要よね。
「キミ可愛いね。芸能事務所の者なんだけど、ちょっと話いいかな?」なんてのはね。
そういう甘い言葉を囁いて近づいてくる「普通とは違う人」は要注意。
時には、甘くない言葉も使うからやっかいだけど。
わたしも昔、近づいて怖い目をみたわ。
キラキラ光って見えるものが、本当に輝いているとは限らないのだし。
(おまけ2)芸能人は正体がバレるとお終い
芸能界で怖いのは「興味が失われる」ということ。
「正体がバレる」ともいえるかしら。
「普通の人と違う」と思っていた人が「ただの普通の人」とバレること。
裏でまわりのスタッフやファンに対して問題ある発言や行動してたり、実は金の亡者だったり、真面目そうな子が不倫をしたり、アイドルに彼氏がいたり。
そういうことが世間にバレる。
それを見てファンは、「あれ…普通…」と思うのでしょうね。
「人と違う」から「普通」へ。
で興味がすっかり失せ、魅力も失せてしまう。
そういうのを見てると芸能人は、大変だなと思うわ。
芸能人といえど、結局は「普通の人」なのだから。
まとめの話の、逆の極論でいえば「みんなが普通の人」ともいえるわね。
言葉はなんとも不思議。