ある生徒の話。
「えっ、何いってるんですか先生。今日は火曜日ですよ」
先生は訝しげに彼をみる。思えば今日はどこかおかしい…
彼がスマホの画面を確認すると、月曜日の文字が。
そう、ここは彼にとっては昨日だった。
こんにちは、視点蝶です。
1月9日は、成人式だったわね。
子供だった彼らが、その式を経て大人としての意識が芽生え、そして新たな大人として羽ばたいていくんだわ。
…でもニュースを見てると、酒を飲んで暴れたり、市長の演説している壇上にあがっていったりと、ヤンチャな人たちが。またはインタビューでは「大人?何それ?わかりませぇーん」的な人たちが。
「あれ?私はタイムスリップしたのかしら?」
毎回、同じような光景が繰り広げられるので、年はあけたのに年があけてないような感覚に襲われるわ。
どこかで見た光景。毎回みた光景。繰り返される光景。
時はループしている。
そして私たちはループした時から、抜け出すことができていない。
多分、何かを見落としている。
そう、だから私たちはいつも同じ時のループを繰り返す。
そろそろ時を抜け出す時かもしれないわ。
そんなわけで、今回は「漢(おとこ)」の話。
「大人」は資格制
そうだ、大人を資格制度にしよう!(そうだ、京都へ行こう!的に)
そもそもが、おかしいわね。
その昔、人間は大人になる儀式をしていたわ。
部族では試練を乗り越えたものだけを、大人と認めた。
崖から木のヒモで、バンジージャンプとかして。
楽して、自動的に20歳になって「大人」という称号を与えるのはおかしいわよ!
DNAがそれを否定する。
だから、私たちが大人といわれても、どこか納得できていないとこがある。
私たちの本能は、試練を乗り越え大人になりたがっているわ。
DNAが叫んでいる。
私に試練を!と。
そして試練を乗り越えたものだけに、「大人」という資格をあたえることに。
もちろん資格がないと、タバコや飲酒はできず、選挙権は無し、働いても給料は子供料金ということで。
自衛隊での試練
そうだ、自衛隊で成人式をあげよう!(そうだ、京都へ行こう!的に)
自衛隊といえば試練。試練といえば自衛隊。
成人式の前の3日間、自衛隊施設で泊まり合宿し、その試練を乗り越えたものだけを成人として認め、大人としての資格を与えるのはどうかしら。
もちろん試練は、過酷な肉体的自衛隊の訓練ね。
男性が泣いて謝るほどの辛い試験に。
厳しい試験官が朝から晩までの3日間、ビシバシと鍛える。
こんな感じかしら。
試験官「お前は選挙権が欲しいか!」
訓練生「えっ、…いや選挙のことあまり知らないので、別に…」
試験官「お前は腕立て伏せ100回!」
訓練生「えっ!何それ?」
試験官「返事はイエッサーだ!さらに腕立て伏せ100回追加!」
…腕立て中…
試験官「選挙権が欲しいか!」
訓練生「イ、イエッサー!欲しいです!」
とか、こんな風景が繰り広げられるのだわ。
そして過酷な3日間の試練を乗り越えた次の日に、自衛隊で成人式。
教官と彼らの間に、美しい友情が繰り広げられるのね。
訓練生「今日まで、ありがとうございました!(えぐえぐ)」
試験官「よくやったぞ」
抱き。
そんな成人式。
もちろん試験に脱落した人は、大人になれないわ。
でも、来年も受けることができます。
何度でも挑戦できます。ガンバ!
おわり
なら、成人式も盛り上がって面白そうなのだけど。
生放送で放送してもいいわね。正月の名物番組になりそう。
そしてループしてるタイムスリップを抜け、私達は新たな時代、未来が始まるのね。
まあ大人が資格制はともかく、そういう自衛隊での成人式も面白そう。
クリアしたら「栄冠のバッチ」をもらえるとか。
みんなに自慢できるわ。就職にも有利?
これだと「なんとかランド」でやるよりも、意義のある成人式じゃないかしら?
またエネルギーがありあまっているヤンチャな彼らには、丁度いいかも。
そんなことを思った成人式。
ちなみに、映画化とかなりそうね。
もちろんタイトルは『時をかける成人式』かしら(微笑)